身の毛もよだつ怖〜い話
『肩を叩いたのは…』


これは、私の友人の体験談です。

今から十年以上前。

料理人の見習いをしていた友人は当時お金が全然なく、とにかく支出を抑えようと激安アパートに住んでいたそうです。

そのアパートのすぐ裏には、小さな公園があったのですが、その公園の出入り口は、立ち入り禁止の看板と鎖で塞がれていました。

その理由を友人に尋ねると、昔その公園で遊んでいた子供が行方不明になるという事件が頻繁に起こったからなのだ、と。

しかも、『公園の地面から白い手が生えてきて、子供は中に引き込まれる』なんていう奇妙な噂もあるようで、

そんな場所の近くに住んでいる友人を心配しましたが、友人は「そういうの信じないタイプだから〜」と笑っていました。

そしてある暑い夏の晩。

友人は、なんだか息苦しくて急に目が覚めたそうです。

辺りは不自然なほどシンとしていて、霊感など全くない友人ですが、なにか得体の知れないモノの気配を感じたのだそう。

さすがに怖くなり、ぎゅっと目を閉じて、じっとしていると、

何かが肩を叩きました。