大人に見られたいだけの子供


そもそも子供とは何か、大人とは何か、という議論はともかくとして、今回は「状況に合わせることができる人」を大人、「状況を考えない人」を子供としましょう。

まぁ、大筋では当たっていると思います。

例えば先ほどの会議の例ですが、どうして「Aがいい!」と主張することは子供なのでしょうか?

だって他にも色々と意見があるのに自分の意見を押し通そうとしているじゃないですか。

その通りです。
つまり「様々な意見がある中で、撚り合せが必要な状況であるにもかかわらず、その状況を無視して自分の意見を押し通している」から子供であると言えるでしょう。

はい……

ですのでそういう状況であれば「あなたの意見は何ですか?」と相手に聞き、相手と意見をより合わせていくことこそが「大人の態度」なのです。

しかし、今回の小野さんの状況を考えてみましょう。

少なくともこの段階では相手の女性である安藤さんも「自分では決めたくないけど、小野さんが決めてくれないから嫌々決断をしている」のですよね?

はい、そうだと思います。

ということはこの状況においては「決断をしないで相手に意見を聞く」ということこそが状況を読めていない「わがままな立ち振る舞い」でしかありません。


イラストはちょっと極端ですが、彼らは「わがままに立ち振舞わない」ということを美徳にし過ぎたせいで、「わがままに立ち振舞わなくてはならない状況であっても、自分勝手に謙虚に振舞う」というわがままをしているのです。

なんか複雑ですね……

要するに状況を考えろ、ということですね。
相手から求められている立ち振る舞いをすることこそが大人であると私は思います。

いくら謙虚であろうと、控えめであろうと、自分勝手であろうと、その状況にあっていない立ち振る舞いは全て「わがまま」なのです。

確かに社会では「謙虚=大人」という状況が多いので勘違いしてしまうことも多いですが、謙虚こそがわがままという状況もあるということを忘れてはいけません。

「相手に合わせる」というのは「相手の意見を聞く」ということではないのです。相手が「強引に決めてほしい」と思っているときは強引に決めることこそが「大人の立ち振る舞い」なんですよ。

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