で、どうするの?


という心理の上で、富島さんなら小野さんとどんな関係になりたいですか?
今の状況では決断という爆弾を誰かが処理しなくてはなりません。


もしも小野さんと円滑に関係を継続させたいのなら、毎回こちらが決断してしまうのが一番簡単です。

え〜私だって決断する嫌ですよ

そうなるともうどっちを取るかという選択になりますね。

決断というから分かりにくいのですが、これはもう「嫌なことの押し付け合い」なのです。
こっちが受け入れればストレスが溜まり、相手に押し付ければ相手のストレスが溜まる。

嫌な仕事を誰がするか、ということですね。

もちろん、富島さんのお気持ちは分かります。決断という仕事はしたくないけど、小野さんとは上手くやっていきたい。

ですがこれって「仕事はしたくないけど給料は欲しい」と言っているのと構造的には変わりません。もちろん逆に言えば今の段階では小野さんが「仕事せずに給料をもらっている」という状況なのですが、逆にこちらが相手に「決断」を押し付ければ今度は小野さんから同じお悩み相談を受けることになってしまいます。

……

本来なら小野さんのように「ワガママだと思われたくない」という方はワガママな人と一緒になった方がバランスは取れるのです。

良くも悪くも日本では「自分で決めたい」という人が非常に少ないのです。ですので逆に「相手の意見を聞く」という人が多過ぎて、そっちの人こそが「ワガママな子供」であると言えるでしょう。

もしも小野さんに好かれたいなら、毎回決めてあげればいいでしょうし、どうでもいいなら「あなたが決めて」と言えばいいでしょう。

折衷案として「今回は小野さんが決めて」というようにお互いに負担を分け合うという方法もありますが、相手が極端な子供、つまり「自分の意見を頑なに変えない人って子供っぽい人」であった場合は……残念ですがこの方法もあまり上手くはいかないでしょうね。

じゃあどうすれば……

まぁ「あなたが決めなさい」と強く言えば「富島さんが決めろって言ったから、仕方なく僕は決めたんだ。僕は「決めろ!」ってワガママを言う人に合わせて決める偉い大人なんだ。と思ってくれると思いますよ。

 

「相手に合わせる」という謙虚な姿勢が関係性のあだになることも。その場の空気で行動を変えることが”大人”の証拠です。

TEXT/上野
都内のラブホテルに勤務するかたわら、Twitterでの厳しくも紳士的なアドバイスが話題に。著書『ラブホの上野さんの恋愛相談2』も好評発売中。
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